歯ぐきの腫れや出血、口の中のネバつきに気づいたことはありませんか？こうした症状は歯周病のサインかもしれません。歯周病は初期のうちは痛みなどの自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことがあります。放っておくと、歯ぐきが下がったり歯がグラついたりする原因になることもあります。しかし、日常生活の中でも自分で確認できるチェックポイントや、歯周病を予防する方法を知っておくことで、早期発見・予防につながります。今回は、歯周病のセルフチェック項目や進行度の見分け方、予防のポイントについて解説します。
1. 歯周病のセルフチェック項目とは
歯周病は、自分では気づきにくい病気ですが、日常の中で以下のような症状に注意することで、早期発見につながる可能性があります。以下に、代表的なセルフチェックの項目を整理します。
①歯磨きのときに出血する
歯ぐきに炎症があると、軽い刺激でも出血することがあります。毎日の歯みがきやフロスで出血が続く場合は注意が必要です。
②歯ぐきが赤く腫れている
健康な歯ぐきは薄いピンク色で引き締まっています。赤く腫れているように見える場合は、炎症が関係している可能性があります。
③朝起きたときに口の中がネバつく
就寝中は唾液の量が減るため、細菌が増えやすくなります。起床時に口の中がネバつきが続く場合は、歯周病の可能性があります。
④歯ぐきが下がってきたように見える
歯周病が進行すると、歯ぐきが下がり、歯が長く見えるようになります。鏡で見たときに歯の根元が目立つ場合は要注意です。
⑤口臭が気になる
口臭にはさまざまな原因がありますが、歯周病によって強くなる場合があります。特に、ケアをしても改善されない口臭には注意しましょう。
⑥歯がグラグラする感じがある
重度の歯周病になると、歯を支える骨が溶け、歯が不安定に感じられることがあります。物を噛んだときに違和感がある場合は、早めの受診が大切です。
これらのサインが複数当てはまる場合は、歯ぐきの健康状態を一度確認してみることが大切です。小さな変化に気付くことが、予防と早期発見につながります。
2. 歯周病の進行度を見分けるポイント
歯周病は進行段階によって症状やリスクが変化します。自覚症状の有無に関わらず、以下のような特徴に当てはまるかを確認することで、進行度の目安を知ることができます。
①軽度歯周炎（歯肉炎）
歯ぐきのみに炎症が起きている状態で、出血や軽い腫れが主な症状です。骨の吸収は起きておらず、丁寧なケアによって改善することもあります。
②中等度歯周炎
歯ぐきの腫れに加えて、歯と歯ぐきの間の溝（歯周ポケット）が深くなり、出血や膿、歯のぐらつきが見られることがあります。骨の吸収が始まっている可能性があります。
➂重度歯周炎
歯を支える骨が大きく失われ、歯のぐらつきや噛むときの痛みが出てきます。この段階では、歯を抜く必要が出てくることもあるため、早めの対応が必要です。
④歯ぐきの色や形の変化
健康な歯ぐきは薄いピンク色で引き締まっていますが、進行すると赤紫色に変化し、歯ぐきの輪郭が不揃いになることがあります。
⑤歯周ポケットの深さ
専用の器具で測定しないと正確な深さは分かりませんが、フロスをした時に出血する、歯ぐきに違和感があるといった感覚があれば、歯周ポケットが深くなっている可能性があります。
進行度が進むほど自然治癒は難しくなり、歯を失うリスクも高くなります。定期的なセルフチェックと歯医者での検診を組み合わせて、早めの対応を心がけましょう。
3. 日常生活でできる歯周病の予防法
歯周病は生活習慣と密接に関係しているため、毎日の取り組みが予防に繋がります。以下に、今日から実践できる歯周病予防の方法を整理して紹介します。
①正しい歯磨きを習慣づける
歯周病の原因であるプラーク（歯垢）を取り除くためには、歯と歯ぐきの境目を意識した丁寧なブラッシングが重要です。力を入れすぎず、小刻みに動かしながら磨くことがポイントです。1日2〜3回、1回あたり最低2〜3分を目安にしましょう。
➁歯間ケアを取り入れる
歯ブラシだけでは届かない歯と歯の間には、デンタルフロスや歯間ブラシを活用することが効果的です。特に、歯ぐきが下がっている部位は汚れがたまりやすくなるため、意識してケアしましょう。
③食生活の見直し
砂糖を多く含むお菓子や清涼飲料を取りすぎると、歯周病菌が増える原因になることがあります。栄養バランスのとれた食事を心がけることで、口の中の環境を整えることも予防に役立ちます。
④ストレスの軽減と睡眠の確保
ストレスや睡眠不足は体の抵抗力に影響を与え、歯ぐきの健康に関わるといわれています。生活リズムを整え、心身の健康を保つことも意識しましょう。
⑤禁煙を考える
喫煙は歯ぐきの血流を悪くし、歯周病を進行させるリスク要因です。禁煙は歯ぐきの健康を守るために大切です。
日常のちょっとした工夫と意識で、歯周病のリスクを減らせる可能性があります。自分の生活に合った方法で、無理なく継続できる予防を取り入れましょう。
4. 名古屋市名東区 星ヶ丘の歯医者 成瀬歯科医院の歯周病治療
名古屋市名東区、星ヶ丘の歯医者 成瀬歯科医院では、三代にわたって地域密着の診療を行い、患者さん一人ひとりに寄り添う治療を心がけています。中でも歯周病治療とその予防は、お口の健康を守るための重要な柱です。歯ぐきの腫れや出血、歯のグラつき、口臭などは歯周病のサインかもしれません。
成瀬歯科医院では初期段階の歯肉炎から重度歯周炎まで、症状に応じてスケーリング・ルートプレーニング、外科処置、歯周組織再生治療（リグロス）など専門的な治療を行います。
▼成瀬歯科医院の歯周治療詳細
歯周病は未然に防ぐ「予防」も大切です。歯科衛生士による定期的なクリーニング（P.M.T.C）、ブラッシング指導により歯周病になりにくいお口を目指します。
▼成瀬歯科医院の予防歯科
2018年に全国2,345の歯科医院で行われた全国抜歯原因調査結果（https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/teeth/h-04-002）によると、歯周病は歯を失う原因の第一位です。
歯を失わないために、そしてずっと健康な口内環境を保つために、定期的なチェックとケアが必要です。
まとめ
歯周病は自覚しにくい病気だからこそ、日々のセルフチェックと丁寧なケアが大切です。歯ぐきの腫れや出血、口臭といった初期のサインを見逃さず、生活習慣を見直すことで予防につながる可能性があります。さらに、歯医者での定期検診を組み合わせることで、歯周病の早めの対応が可能になります。名古屋市周辺歯周病のセルフチェックや予防法についてお悩みの方は名古屋市名東区、星ヶ丘の歯医者 成瀬歯科医院までお問い合わせ下さい。
監修：成瀬歯科医院
院長 成瀬晋一
経歴
1997年東海高校卒業
2005年東京歯科大学卒業
2009年東京歯科大学大学院にて学位取得（臨床検査学研究室）
2018年愛知県歯科医師会認定 臨床スポーツ歯科医取得
2019年日本食育士協会 歯科食育士取得
2022年日本スポーツ協会 公認 スポーツデンティスト取得
2024年愛知県歯科医師会認定 臨床睡眠歯科医取得
愛知県歯科医師会認定 臨床口腔がん検診医取得
愛知県 肝炎医療コーディネーター取得
所属学会
日本外傷歯学会
日本スポーツ歯科医学会